腰折り男とラーメン屋

夫はワタシの話の腰をすぐに折る。

先日もそうだった。

 

夕方、車を運転していたら、車同士の正面衝突事故の現場に遭遇した。その事故のために渋滞が始まったこと、ワタシが通りかかったのは事故直後だったので、ひどい渋滞に巻き込まれなかったこと、、そんなことを何の気なしに夫に話そうと思っただけなのだ。

 

ワタシは、自他ともに認める話下手なので、人に何かを伝えようとするときは、5W1Hを心がけるようにしている。

なので、今回ももちろん、WHENから話を始めたわけである。

 

WHEN(いつ)、、「昨日の夕方、車を運転していた時に」

WHERE(どこで)、、「○○交差点の近くのコンビニ先の○○方面車線で」

 

とワタシがここまで話したところで、夫が突然口をはさむ。

 

夫「あー、あのつぶれたラーメン屋のあるところ?」

ワタシ「は?ラーメン屋?」

夫「右側にあったじゃん、ラーメン屋が」

ワタシ「え?どのあたり?」

夫「その場所のちょっと先だよ」

ワタシ「右側は車屋さんでしょ」

夫「その車屋さんと次の信号の間あたりにあったよ、ラーメン屋が」

ワタシ「え?いつ頃までやってた?」

夫「いつ頃までかなあ、何年か前までやってたと思うけど」

ワタシ「えー全然分からん。あの辺にラーメン屋ってあった???」

 

と、こんな具合に、事故現場を目撃した話が、つぶれたラーメン屋の話にすり替わる。

 

何とかWHEREをクリアし

WHO、WHAT、WHY、と進み

HOWまでようやくたどり着くと

もっとすんなり終わる話だったのにとムカムカもやもやしてしまう。

 

なぜ、腰折り男はラーメン屋と言いだしたのかと腹が立ち

なぜ、ワタシはラーメン屋に反応してしまったのかと腹が立ち

今回もまたこの腰折り男を撃退できなかったことを深く反省したのであった。